広報誌はどう作る?作成担当者50人が語る失敗談や上手くいくコツを徹底解説

「広報誌ってそもそもどういう意味?」
「担当者になったけれど、はじめてなので正直不安…」

こんにちは。コピーライティング専門の会社、ワードメーカー株式会社の狩生と申します。ここでは広報誌についてさまざまな視点で読み解いていきます。

・・・

広報誌という漢字を見ると、“広く、報せる(しらせる)”となります。

つまり、広報誌はみんなに伝えるための媒体なのです。

でも・・・広く報せるために作りますが、読むときはほとんどの場合「ひとり」です。

だからこそ、ひとりひとりの顔を思い浮かべながら作っていくということが欠かせません。

人が作ったものを、人が読むのです。

せっかく作るのですから、読まれるもの、誰かのためになるもの、心を動かすものを作りたいと思いませんか?

ここでは、「広報誌とは何か?」からはじまり、「どのような広報誌の種類があるのか?」「作るときにどのようなステップで作ればよいか?」、「広報誌担当者へのアンケートから分かる作成ポイント」…など、さまざまな視点でご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

広報誌ってどういう意味?広報紙との違い

広報とは、ひろく知らせること。またその活動ー広辞苑より

つまり、広報誌とはその企業や団体のことを広く一般の方に知っていただくための「お知らせ」のことです。

広報誌サンプル画像

では、【広報誌】と【広報紙】の違いはなんでしょうか?

「雑誌」と「新聞紙」では【シ】の字が違いますが、これと同じ用法です。新聞紙の中身を「紙面」といい、雑誌の中身のことは「誌面」と言いますよね。

広報紙においても、【シ】という字の使い分けは、サイズによって識別されています。

タブロイド判のような新聞形式の広報なら「広報紙」が適当であり、A4版の雑誌タイプなら「広報誌」です。

とはいえ、そこまで明確な定義があるわけではありません。以前は新聞形式の「広報紙」が圧倒的に多かったようですが、今ではA4版が主流になりました。しかし、今までの名称が残り、A4雑誌版サイズの広報誌でも、「広報紙」と名の付くものもあるようです。

ちなみに「会報誌」というのも似ていますが、こちらは会に関することを会員にお知らせする目的の冊子のことを言います。広く一般の人を対象にするのが「広報誌」、会員を対象にするのが「会報誌」という定義になります。

似た言葉で「季刊誌」というのは年4回(春・夏・秋・冬)と3ヶ月ごとに刊行する雑誌のことを指します。

「機関誌」というと、政党やその他団体、労働組合などが自らの政策や主義・主張を大衆に表すための雑誌ですね。

これらの場合も、「紙」と書くと新聞形式のもの、「誌」と書くと雑誌形式のものを指して言います。

医療機関広報誌の事例

今回は、広く一般の方にお知らせをする「広報誌」について詳しくみていきます。

まずは、当社(ワードメーカー株式会社)で制作した事例をご紹介しましょう。

在宅療養の支援をされている茜在宅クリニック様よりご依頼をいただき、”多摩地域連携だより”を発行致しました。

医療機関の広報誌デザイン

  • 「在宅診療」とは何か?
  • 「病院に行きたくない」受診拒否をされていた方の実例紹介
  • 医療に関するマメ知識「不眠症」「うつ病」など解説
  • チーム医療体制のご紹介

…このような内容を掲載しながら、地域で支援を必要とされている方に、事業所やサービスの内容を知っていただくための広報活動を行いました。

多摩地域の方々に向けて、在宅医療や健康・体のことについて知っていただくための広報誌となっています。

広報誌には医療機関が発行しているもの以外にもさまざまな種類がございます。大きくは3つに分けられます。

広報誌の3つの種類

広報誌は以下の3つに分けられます。

1.国・自治体の広報誌

自治体

たとえば官報も国が発行する広報誌の一つです。また、警視庁、国土交通省、厚生労働省といった省庁も広報誌を発行しています。

そして皆さんに一番馴染みがあるのが地方自治体が発行する広報誌かもしれませんね。

「広報新宿」「広報えびな」といった「広報+地域名」だったり、独自のネーミングだったりしますが、内容としては各地域のイベントやニュース、相談窓口の紹介などが掲載されている、その地域の方に必要な情報をまとめた誌面となっているケースが多いです。

2.企業・医療機関の広報誌

企業

取引先やお客様に、自社(自院)のことをより良く知っていただくために広報誌を発行しているパターンです。

広報誌を一部オンライン化する動きも一部ありますが、医療・福祉など高齢者方々の目に触れるものは紙媒体での周知効果が高いので、広報誌として発行したいというニーズは多いようです。

また、広報誌はチラシのような売り込み色の強いメディアとは性質が異なり、お客様にとって有用な情報を発信することで、手に取って読んでもらいやすくなります。また、社会貢献活動・CR活動をアピールする場としても利用されています。社内向けに発行する広報誌は「社内報」と呼ばれます。

3.学校の広報誌

学校

小学校、中学校などのPTA活動の広報誌も定番ですね。

学校行事の報告や先生の紹介など、役員さんは誌面作りに色々悩みながら取り組まれているようです。近年では働くママさんも増え、PTAの役割や仕事の負担について見直されるケースもあり、広報誌も年々簡略化するために、テンプレートを使ったり、外注したりという団体も増えてきたようです。

インターネットやEメールでの告知というのも増えましたが、重要な情報だったり、お年寄りなどネットで情報にアクセスすることが難しい方にも一律にお知らせしたい・・・という場合は、広報誌にしろ、広報紙にしろ、紙媒体でのお知らせというのが一番確実な方法です。

このように広報誌は多方面で活用されています。

広報誌を作るメリット

では広報誌を作ると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット1 さまざまな使い方ができる

メリット1 さまざまな使い方ができる広報誌を作ることで、それを手渡す、郵送する、ポスティングする、回覧する、掲示する・・・といった様々な方法で、情報をより多くの人に知らせることができます。

コピーして必要な部分だけまとめるなど、二次利用の手軽さも紙媒体ならではだと思います。

メリット2 情報格差が生じない

メリット2 情報格差が生じない
広報誌は紙媒体のため、ネットのようにアクセスした人しか見れないという性質のものと異なり、情報格差(デジタル・ディバイド)が生じません。

お年寄りや地域の人に優しい広報物となることができます。

 

メリット3 新たなコミュニケーションツールとなる

メリット3 新たなコミュニケーションツールとなる
頻繁に営業をかけられたり、売り込み一辺倒のチラシやDMを貰うと、時としてそれがしつこく感じさせてしまい、お客様からの印象をどんどん悪くしてしまうことがあります。

しかし、心理学でいうザイオン効果(単純接触効果)があることも見逃せません。

そこで、第3のツールとして「広報誌」を持つことがオススメです。顧客に直接的な売り込みをするのではなく、顧客が知りたいと思うような情報提供を定期的にするようにします。

そして、繰り返し目に触れることで次第に好感を持っていただくことができるのです。

メリット4 サービス・商品の利用に繋がる

メリット4 サービス・商品の利用に繋がる広報誌1回分を読んで、興味のあるイベントの掲載などがあればすぐにリアクションに繋がる可能性もあります。

しかし、中には慎重な方もいるでしょう。そんな方にも、2回・3回と連載していくうちに好感・共感が生まれて、利用をしたいという気持ちが生まれるようになります。

また、雑誌として手元に残るので、ふとした時に読み返してもらうこともでき、ゆっくりと方針や理念を落とし込むことで納得したり、親近感を持ってもらうことができます。じわじわ効いてくる、というのが広報誌の良いところです。

広報誌作成担当者が語る「ここが大変だった!」ランキング

今回この記事を作成するに当たり、広報誌の作成に携わったことのある方50人にアンケートを実施しました。そして、その内容をまとめましたので、参考にしていただければと思います。

広報誌作成担当者アンケート

※回答をいただいた50名のうち、どんな広報誌を作ったかという内訳は、PTA広報誌(小中高)20人、施設・学校関係6人、自治体2人、社内報8人、団体・組合4人、企業4人、医療機関2人、教会1人、その他3人…です。

「大変だったこと!」をランキングとしてまとめました。

それでは、10位からみていきましょう。

広報誌制作で大変だったことは?(複数回答あり)

10位 レイアウト決め(5人)

『レイアウト決めが大変でした。始めのうちはなかなか一枚に載せるちょうどよい分量がわからなかったり、ページによって偏りが出てしまいました。スカスカのページと、ぎっしりのページが出てきてしまいました。』

『非常に細かく文字数や配置をフォーマット通りにはめこみ、バランスを整える必要があるので頭を悩ませました。ある程度の決まった形があるとはいえ、多少のアレンジを加えたりするアイディアをまとめるのが大変でした。』

『外注をせずに部署で作成していたので(印刷のみ外部発注)、写真やレイアウト等整えるのも素人なので時間がかかりました。』

一から作った方もいれば、テンプレートなどに当てはめて作った方もいるようですが、なかなか思うように作れなかったり、綺麗に揃わなかったりと苦労された方も多いようです。

9位 デザイン(6人)

『図を最大限に用いて簡単に仕組みを伝えることがメインだったので、どの図をどうすれば見やすくなるか苦労しました。』

『完成後の広報誌のゴールをイメージできておらず、ふわっとしたコンセプトのまま、「かっこよく」「おしゃれな感じで」と外部デザイナーに発注をしてしまった。約3ヶ月ほどの制作期間があったにも関わらず、校了・入稿が迫ってきて「ださい!」と社内でさけんで新たに大きな修正を提案し、関係性の悪化につながった。』

『制作会社が提案する企画案やデザインは、どこも似たようなものばかりで、無難なものばかりでした。差別化を図ることや訴求したい点を追求すること、制作会社に任せきりにならないよう、コントロールする必要がありました。』

自作の方はご自分でデザインをすることが難しかった、また外注された方も業者とのイメージの共有に苦労されたようです。

8位 意見がまとまらない(7人)

『ある程度のデザインが出来上がった時点で、上司や理事等に相談をするとひっくり返されることが多々あるため(笑)、かなり気を遣いました。』

『これはちょっと?という原稿が、〆切間際に持ち込まれて、編集会議で修正を依頼することになったのですがこちらからの要望がうまく執筆者に伝わらず、すっかり編集者がへそを曲げてしまったり、掲載ページが執筆者の意向と合わなかったため、「このままでは掲載しないでいい」とまで言われ困惑しました。』

社内での上下関係や、お医者さんや先生など権威のある方の意見に左右されたり、構成員同士で意見が割れたことが大変だったと感じた方も多かったようです。

7位 キャッチコピーやコンセプトが決まらない(8人)

『どのようにすれば人が目に止めてくれるか、どのようなキャッチコピーにすれば自分たちの施設を多くの人にわかってもらえるか、またはわかった上で私達の運動施設へ訪れてくれるかという、自分たちが望むべき集客率を上げることにつながる広報が大変でした。』

『キャッチフレーズの一部が所属会員から理解が得られないかもしれないと指摘された。もちろん、公序良俗に反するような内容ではなく、一般的な表現だったと思う。代替案をいろいろ考えたが、うまい表現は見つからなかった。ネットで調べても、全体的にしっくりこないで困った。指摘してきた方から的確な表現も特になかった。』

キャッチコピーやコンセプト決めに苦しんだ方も多いようです。広報誌制作において、コピーやコンセプトが大切だということは分かっていても、じゃあどう決めたらいいのか?という部分が分からず、議論がなかなか進まなかったそうです。

6位 突然のダメ出しや後から発覚したミス(9人)

『インタビューした方から「言ったこととニュアンスが違う」「表現を変えてほしい」とのご指摘があり、インタビューした方からのOKが出るまでに時間がかかりました。』

『校長や教頭、教員サイドから添削が入り、何度も校正が入ったり、学校側の都合で全面的に書き直しになることもありました。』

『掲載した記事について、名前の漢字の間違えがあり、配布前に発覚したため修正を加える事になり、苦がありました。』

〆切間際の修正依頼は焦りますよね。また、後々誤字が発覚し、冷や汗・・・という失敗談も多く見られました。

5位 非協力的な人の存在(10人)

『記事の作成をするにあたって医師の話を伺わなければならない点が最も大変でした。診療で多忙の中、声をかけるとかなり不機嫌なので様子を見て上手く気を遣いながら情報をもらうことが大変でした。』

『社内でも制作に向けて温度差があり、そこを埋めていく事がとても苦労した。そういった非協力的な人に限って表現に対してのクレームが多かった。』

『校長先生初め、先生方へ依頼した原稿の回収は先生方は授業の準備が忙がしくハッキリ言ってPTA活動にはあまり興味がなく協力的ではありませんでした。』

ちょっと意外だったのが、身近な抵抗勢力の存在です。広報誌の制作自体を費用のムダだと考えている人の存在や、本業の妨げになるからと煙たがられたりするケースが多いようです。

「なぜ広報誌を作るのか」という部分の理解が得られていないと、全体のモチベーションが低下したり、アンケートや写真などを集める際にもスムーズに集まらなかったりと、広報誌づくりが上手く進まなくなってしまうので、注意が必要だなと改めて感じました。

4位 集まりの悪さ(11人)

『まず、係の集合日時を決めるのが大変でした。小さいお子さんやお仕事をされている方が多いので、全員の希望の会う日程を調整するのが大変で、最終的には全員集合とはならず、不参加の方にはメール連絡することで了承いただきました。』

『製本や発送作業も自分達でやったのですが、みな本業を持ちながらの活動なので、休みがあわないことも多く、原稿はできているのになかなか集まって作業にとりかかることができずに発行が伸びたりしたのは難儀でした。』

広報誌づくりそのものがボランティアだったり、本業とは切り離されて考えられているケースも多いようです。

有志で集まろうとしても、個人の意識の高さには差があるためコミュニケーション不足に悩む声が多く聞かれました。

3位 ネタがない/絞れない(12人)

ネタ探しを毎月することが大変でした(現在進行系ですが)』

『小学校の広報誌だったため、保護者にも児童にも、他校の先生たちにも興味深く読んでいただけるテーマを考えるのが大変でした。』

『社内向けといっても全国に支社があるため、支社のトピックスなども織り交ぜて行かなくてはいけなかったが。いかんせん支社の担当からのリターンが遅く困った。また、記事内容も薄く、予定のページ数を割ってしまっていた。』

毎月発行する方はネタがない、他とかぶってしまうという点で悩み、反対に四半期に一度や年に1回など少ない頻度で発行する方は、大切な情報や掲載したい内容が多くて絞り切れないという声が多く上がりました。

内容やコンセプトに合った発行頻度になっているか?というのも確認しておく必要がありそうです。

2位 写真や資料が集まらない(14人)

『たくさんの子どもたちが均等に掲載されること、顔出しNGの子どもが載ってしまうことのないように注意する、人気行事のあとの写真の整理など。委員が何人か参加すればしたで、写真は山ほどありすぎて選定が大変だったり、子どもだけの行事だと、頼んだはずの写真を「忘れちゃった」と言われたり。最近「なんで?」ってくらい顔出しNGな子多いんですよね。』

『年々配偶者との写真掲載を断わる方が増えており、取材や撮影をお願いする際になかなか日程が決まらず苦労しました。』

『医療機関ということで病院の印象にも繋がる広報誌だったので使用できる院内の写真にも制限があったので完成にまでにかなり時間がかかってしまいました。』

最近では「顔出しNG」の人とそうでない人を選別しなければいけないという、写真掲載に関わる悩みが特に多く上がるようになりました。

写真やアンケートなどは足りないのも困るし、多く集まればいいかというと今度は集計が大変、ということで悩みの種になるようです。

1位 時間がない(15人)

『1人または自分を含めた2~3人で印刷以外の全ての作業を業務時間外にやらなくてはいけなかったこと。業務中はお店の仕事が忙しかったので、休日や帰宅後に作業をしていたため、休みはほぼ無かったことは大変でした。』

『まず、どんな内容のアンケートを行うかを決め、学校へ内容を確認してアンケートを実施するまでで、夏休みから10月までかかりました。アンケートを集計し、記事にする作業も、夜遅くまで作業しても、12月の就業前日にやっと発行することができました。』

『取材対象者をリストアップして、スケジュールを調整して取材をすることです。忙しい方にとっては迷惑な話なので、なかなか調整が進まず。かといって、発行のスケジュールは待ってくれないので、綱渡りが多かったです。』

『メインの業務は他にもあり、時間がない中で毎月締め切りが決まっており、大したものではないものの一人でするにはきつい作業だと思います.』

広報誌制作を業務外の時間にやらなければいけなかった人も多く、サービス残業や深夜に自宅で作業をした…といった嘆きの声がたくさん聞こえました。

また、ランキングで既に挙がっていた「決まらない」「まとまらない」「集まらない」といった様々な悩みの結果、時間をロスしてしまい〆切前に大変な思いをした方が多いようです。

大変だったことランキングについての考察

広報誌担当者の多くが、肩身の狭い思いをしていることが判明しました!

調査する前、こちらではキャッチコピー、デザイン、内容の決め方などが大変だったという声を予想していましたが、意外にもそれだけではなく、周囲の理解のなさや協力をもらうことの大変さといった、人間関係やコミュニケーションの部分の苦労が多く挙げられました

まずは、「なんのための広報誌か?」というのを全体で共有して、制作に意味を持たせ、周囲を上手に巻き込んでいくことが大事だと思います。

集客やサービスの浸透などに広報誌が寄与することが分かれば、業務時間内に堂々と作業に当たったり、担当外の人にも協力してもらったりすることが出来るようになるのではないかと思います。

今回の調査では50人中30人が、広報誌をすべて自作したと答えていました。その中には過去の担当者から引き継いでフォーマットをもらった方や、広報誌のテンプレートをダウンロードして作ったという方もいました。

自作以外の20名は、何らかの形で外注を利用したとの答えでした。外注にどこまで依頼するかはさまざまで、最初のコンセプト設定段階から外注したケースや、デザイン・レイアウトを外注して原稿は自分で用意した方、最後の印刷と製本のみを外注した方など、予算や求めるクオリティによってみなさん最適なものを選ばれているようです。

広報誌づくりの先輩からのアドバイス

広報誌をこれから作る人へのアドバイスをいただきましたので、ご紹介します。

取材をする際には、相手の都合や忙しさに配慮して、早めに依頼する事が大事と思います。十分に時間をとってリラックスした状況で取材ができると、取材内容も充実し、写真も良い笑顔の写真を撮ることができると思います。また、掲載した文章が不快を与えない様に、配布前にチェックをする事が重要と思います。本人への確認や誤記のチェックをする事も大切ですし、製作スタッフ以外の第三者にチェックしてもらうことも良いと思います。』

『やはり大切なのは、広報誌全体を通してのテーマをしっかりと決めておくことだと思います。数ページにわたる広報誌で、ページごとに異なる企画を考えたとしても、全体の内容がそのテーマに沿っていれば、最終的にまとまりのある一冊になると思います。』

『広報誌は組織内外を問わず非常に多くの部署と関わることが多いので、最初から様々なトラブルが発生することをスケジュールにいれて余裕を持った活動が必要だと思います。また、広報誌の作成は本業とは別で任命されるケースが多いと思います。これは取材先も同様で、本業の邪魔になるからと煙たがられることもたくさんあります。ですが、広報誌を作る目的・ビジョンを明確にして共有することで、理解を頂けることも多くあるかと思います。』

『とにかく、ぎりぎりのペースで作業をしないことです。2ヶ月先まで考えて動いたほうがいいと思っています。また、1回あたりにいろんなネタを詰め込もうとしないことです。これはネタ切れの原因にもなりますし、編集するのにも時間がかかってしまいます。あとは楽しくやろうと思ったほうがよいかもしれません。苦労は多いですが、読んでもらったあとに得られる感想などはうれしいものです。フィードバックを生かして、良い記事を作成しましょう。』

いかがでしたか?

広報誌を制作するのは、苦労の連続。でも、やってよかった・・・。

そんな感想を持つ担当者の方が多いと感じました。きっと広報誌の制作担当には、責任感が強く、忙しくとも期待以上の働きをしようとする意欲的で真面目な方が選任されることが多いのでしょう。アンケートでも、ご自分が苦労された分、これから広報誌を担当する方に教えてあげたいことが山ほどあるようで、熱のこもった長文の回答をたくさんいただきました。

すべて原文のままはご紹介できないので、50名の元広報誌担当者のアドバイスを総括し、次段では「失敗しない広報誌づくりのポイント」をまとめます。

失敗しない広報誌づくりの6つのポイント

元広報誌担当者が語る苦労、失敗、涙・・・すべてまとめて学んでいきましょう。アンケートで挙がったみなさんが広報誌づくりをする上でつまづいた事を元に、広報誌作りに失敗しないために注意すべきポイントをまとめました。

ポイント1 自作か外注か

予算や時間的な制限などから自ずと決まってくる場合もあるかと思います。

デザインやコンセプトなど初期段階からすべて外注することもできますし、最後の印刷や製本だけを業者に依頼するというケースも。もちろん、手作業ですべて仕上げる方もいます。

考えるべきポイントとしては、予算・作業に割ける人員・時間・成果物の質という4つの面から考えてみるといいと思います。

もし予算はそれなりにあるものの、作業に当たることができる人があまりいなかったり、広報誌制作に慣れていないのにも関わらず、斬新であったり、高い完成度を求められるような場合は初めから外注にしてしまうのが良いと思います。

外注する場合の注意点は、

・外注先とゴールのイメージをしっかり共有しておくことです。

広報誌を作る目的や、広報誌にどんな役割を持たせたいのかを明確に伝えるようにしましょう。

イメージが共有されていないと、一般的で面白味に欠ける無難な提案を出されてしまうことも。また、制作が進んでから「やっぱりイメージと違う」と言っても変更に応じてもらえなかったり、デザイン変更に料金が発生することになります。

また、毎年同じ担当者が同じ外注先に依頼していることがマンネリ化に繋がっていることも。昔からの取引関係もあるかと思いますが、見直すことで新しい広報誌づくりが実現することも。

ポイント2 時間に余裕を持つ

広報誌制作の悩みとして一番よく挙げられるのが、「時間がない」という悩みです。

本業の合間に制作作業をしなければならない方が多く、また、取材依頼や原稿、アンケート、写真などをお願いしても思ったように集まらなくて困った、という声が多かったです。

また、本決まりになりかけた企画や原稿が、偉い方の一言でボツになり、苦い思いをした・・・という方も。広報誌制作には時間がかかるもの、ということを認識し、早め早めに動くようにしたいものです。

ポイント3 目的・テーマ決め

誰に、どんな目的で発行するのかという、広報誌のメインテーマをしっかり決めるようにしましょう。毎号異なる特集を組むとしても、全体のターゲットや目的を固めておくことでまとまりが生まれます。

テーマがしっかりしていると、記事の取捨選択もそれに則して行えますし、取材に非協力的な方がいた場合も、「こういうコンセプトで制作しており、この広報誌を発行すると○○というメリットがあるので協力してほしい」と明確にお願いすることができます。

制作意図がしっかり伝わることで、協力体制を仰ぎやすくなるというメリットや、上司や周囲からの様々な意見や時に横やりが入っても、ブレずに作ることができます。

ポイント4 原稿依頼、素材集め

広報誌づくりに関するお悩みや失敗として多く上がったのが、写真や原稿などの集まりの悪さでした。

特にPTA広報誌などはお子さんの顔や名前が出てしまうと困るケースや、均等に掲載しなければならない等いろんな制約があってなかなか苦労されている方が多いようでした。

また、本業で忙しい中取材や原稿、アンケートなどをお願いするのが難しく、顔色を伺うのが大変だったという人も。医師や学校の先生など、忙しい方が取材対象の場合は時間に余裕を持ってお願いすることが大切なようです。

ポイント5 編集

編集者同士の意見が合わなかったり、原稿の修正依頼をして怒られたというケースも多いようです。

また、取材を元にこちらで原稿を書いたはずなのに、「言ったこととニュアンスが違う」とか、「表現を変えてほしい」と言われてしまうことも。

編集者としては悪気はなかったものの、構成や文字数の都合上仕方なかった・・・ということもありますよね。〆切間際でのこういった衝突は出来るだけ避けたいものです。

ポイントとしては、事前に原稿に修正があることを伝えておくこと。そしてやはり、余裕を持ったスケジューリングで話を通しておくということが重要だと感じました。

ポイント6 全体を通して

広報誌づくりの苦労にはさまざまなものがあるようですが、コミュニケーション不足が起因しているものも多いようです。

そこで、忙しくても意見を出しあえるよう、グループLINEやチャットワークなどのツールを活用することがオススメです。また、ライティングの段階に移ったら、クラウドで文章を共有しながら進めるのも便利です。

また、「業務外のことに時間を取られて・・・」というイライラやギスギスした気持ちが、広報誌づくりを難航させていることも。

期日までに仕上げるということが、広報誌づくりのゴールになっていませんか?「なんのための広報誌づくりか」ということを、全体として考えて、共有することがいかに大切かを考えさせられました。

広報誌制作の目的やメリットを認識して、テーマをきちんと設定してから実際の制作へと移っていくようにしましょう。

それでは、次に具体的な作成のステップについて解説します。

広報誌の具体的な作り方、13のステップ

【目的】そもそも何のために作るのか?をハッキリさせる

そもそも広報誌を作る目的とはなんでしょうか?

「誰か」に「何か」を知ってもらうーこれが広報誌を作る目的だと思います。

企業や病院、団体のまだあまり知られていない事業や、イベント、実績や成果の報告や社会貢献活動など、誰かに見てほしい・知ってほしい内容があるから広報誌を発行しようと思うのですよね。

そして、その先にはもちろん、その「誰か」に何か「行動を起こしてもらう」ことを期待していますよね。

興味を持ってお問合せの電話をしてもらう、足を運んでいただく・・・そういった実際の行動を欲しているからこそ情報提供をするのです。

でも、実際の広報誌制作の現場では、「デザインはどうしよう?」「いい写真・ネタがない」「月末までに仕上げないと・・・」と目先のことにばかり目が行ってしまい、本来の目的を見失ったまま発行まで進んでしまうケースも多いようです。

「誰に」「どう動いてもらうか」というターゲットとゴールの設定が曖昧だと、せっかく作った広報誌が「人の心に残らない、ありきたりな情報だけをまとめた紙切れ」と化してしまうことも少なくありません。

だからこそ、広報誌を通じてまだ知られていない「良いところ」をアピールしたり、知らないが故の「不安材料」を消し去ったりする、という具体的命題をイメージすることが大切です。

あくまでも広報誌なので、売り込みではなく有用な情報を伝えることがベースになってきます。それでも、なんのために発行するかという方向性だけは見失ってはいけません。反対に方向性が見えてくると、「じゃあどんなコンテンツを盛り込むべきか?」という段階になった時に、自然と絞り込むことができるようになります。

【読者像】誰のための広報誌?

広報誌の読者像としては、主に3パターンが考えられると思います。

(1)顧客(エンド)向け
ユーザー、患者様などに向けたお知らせ。

(2)取引先向け
たとえば医療機関で発行されている「地域医療連携広報誌」など。

(3)顧客および取引先関連全般
上記両方を目的として広報誌を分けずに発行しているところもあります。

広報誌の基本は、たくさんの人に広く情報をしらせること。でも、大勢をイメージして語りかけるというのは非常に難しく、テーマも曖昧になってしまいがち。

だから、「読んでくれるひとりの人」をイメージすることが大切です。

その広報誌がターゲットとする、中心となる読者像を決めて誌面作りに臨みましょう。

たとえば、

  • 男性か、女性か?年齢は?どんな暮らしをしている人か?
  • 今から広報誌でお知らせしようとする情報に対する興味や認知度はどの程度か?
  • その人が求めている情報とは何か?

そういったことを具体的にイメージすることで、ひとりひとりの心に届く広報誌を作り上げることができるようになります。

同業者向けなのか、リピート顧客向けなのか、認知度が低い一般の方が対象なのかによって、誌面に使う言葉だって変わってくるのではないでしょうか。もう知っている人に対して長ったらしい説明をすれば、「くどい」という悪印象になり、読む必要はないと判断されます。

反対に、患者さん向けなのに高度な医療用語満載の記事にしてしまうと、「読んでいてもよく意味が分からない」「面白くない」「専門家向けの雑誌だ」と判断されてゴミ箱行きになってしまうのです。

対象の方に、届く言葉で、その人が欲している内容を掲載することが大切です。

【コンセプト】どのような広報誌かを一言で表す

何のための広報誌か、というのが一言で分かるコンセプトがあるといいです。

たとえば、東邦大学医療センターさんが患者さん向けに発行している広報誌には分かりやすい副題がついています。

東邦大学医療センター佐倉病院

~患者さんと病院を結ぶ情報誌~
さくらだより

このコンセプトがあることで、「患者さんと病院を結ぶための情報」が掲載されていることが一目で分かります。

そして、発行者側もこのコンセプトを決めたことで、患者さんが病院をより身近に感じてもらえるような話題など、情報格差などで隔たりがある両者を結ぶことができそうな記事を掲載しようという方向性が確立されます。

ちなみにこの病院は、専門的・医学的内容を掲載した広報誌を「ザプロフェッショナル」という名前で発行しています。コンセプトや、その広報誌を発行することによる狙いがまったく違う場合は、まずテーマによって広報誌を分け、ネーミング・コピーライティング・デザインなどすべての面で、一目で差別化ができるようにしましょう。

コンセプトに合わないけど、あれも書きたい、これも書きたいとならないように。無理してひとつの広報誌にまとめるのではなく、必要であれば分けてみるのもいいと思います。

【ネーミング】覚えてもらいやすい名前は?

広報誌の名前は大事です。

名前だけは一度発行してしまうと、なかなか変えづらいものがあります。もし変えてしまうと、以前の広報誌とはまったくの別物だと思われてしまう可能性があるので、ひとつの広報誌にひとつの名前というのは絶対原則です。なので、最初にきちんと決めたほうがいいのは間違いありません。

大前提として、候補はまず数を出さないと良いものは見つかりません。関係者で数多くの案を出して、そこから選定します。限られた人数で、あまりいい案が出ないという時は、公募するのもいいと思います。

気をつけるところは…

1.できるだけ短いあえて長くというのもありだけど、基本は短く。

2.言いやすい口に出して言ったときに。

3.覚えやすい記憶しやすいもの

4.被っていない他が使っていないか、商標など

5.こりすぎない変にこるより、直球のほうがわかりやすい。

…です。

広報誌のネーミングで、上記に当てはまっていたものをいくつか挙げてみます。

紙季折々ー日本製紙グループ

ひめぎん情報      ー愛媛銀行

あらちゃんネル     ー荒谷工務店

ほっぷすてっぷJAんぷ  ーJA岩手中央

日本製紙さんのネーミングは、「四季折々」という言葉の美しいイメージと「紙」を上手くマッチさせていますね。愛媛銀行さんも「愛媛」という画数の多い漢字を使わず、ひらがなの愛称として「ひめぎん」とすることで、親しみやすさが出ています。凝ったネーミングをつけても、なんのことか分からないと意味がありません。短く・分かりやすく、でもどこかに「らしさ」が出せたらいいなぁと思います。

反対に、私が見ていて、あまり良くないなと思ったネーミングは四字熟語をそのままを使っているようなケースです。「温故知新」といったように。深く考えていたとしても、あまり深く考えられていない“印象”を受けます。また、「結局なんの広報誌?」と内容が想像できなかったりします。

あとは「翔」とか「躍」というように一文字で、スタイリッシュなデザインで押しているようなケース。名の通った大企業が、ブランドイメージ維持のためにこのような名前を選択するのは分かりますが、あまり知られていない企業や、地元の団体がそれを真似してしまうと、単によくある広報誌の一つとして埋もれてしまうだけです。

社名・地域名・サービス名などに+αでひとひねり、ぜひ頑張ってみてください。

【表紙】広報誌の顔

「表紙」はその広報誌の顔であり、表紙の印象でその広報誌全体の印象が決まってしまいます。

表紙を構成する要素には、広報誌の名前、デザイン、ロゴ、キャッチコピーなどがありますが、その掲載内容とテイストが合っているか、見やすいか、興味を引くかなど、大切なポイントがたくさんあります。

表紙づくりをする上で、気を付けるポイントとしては3つだけ挙げておきます。

1.いきなり決めない

誌面全体の内容や構成、今後の展開などを考える前に、最初に広報誌の名前やデザインだけ決めようとすると、失敗しやすいです。たとえばチラシを作るときに、最初にキャッチコピーを付けるのではなく、全体の文章を考えてから要素を取り出して、後から付けた方が良いコピーができることが多いのと同じです。

2.できるだけ柔軟にする

この部分には何を入れる、といったことをあまり多く決め込むのではなく、読者の反応や季節のイベントなどその時々に合わせて柔軟に変えられる作りにするのがおすすめです。全体として統一感があるイメージにすることは、その広報誌を周知させる上で大切なことではありますが、それにこだわり過ぎてしまうのも良くありません。

3.ポジティブなイメージにする

広報誌はいろんな方に読んでいただくもの。なので、あくまでもポジティな印象を持たれるようにするのがオススメです。たとえば病気の予防や安全管理がテーマであったとしても、あまりに危機感を煽ったり、暗い印象を受けるような表紙だとネガティブなイメージの広報誌になってしまいます。

以上の3点を意識すると、より良い表紙づくりができると思います。

【内容】盛り込みたい要素を出す

内容はいきなり作るよりも、盛り込みたい内容についてとりあえずアウトプットするほうがオススメです。

一号につきこれぐらい記事が欲しい!と思っても、いきなり整理はできませんよね。ですから、まずは情報をどんどんアウトプットする作業が必要です。そして、それで足りなければ追加でインタビューや取材などをすることで情報収集していきます。

テレビの企画会議をイメージしていただくと、分かりやすいかもしれません。構成員同士で話し合う際には、まずは情報は質より量、どんどんアウトプットしていきましょう。

情報は質より量

“ブレインストーミング”の手法も使えると思います。Brain(脳)をStorming(嵐のようにかき混ぜる)という、米国の広告代理店から始まった発想法です。

ブレインストーミングは、ごく簡単な4つのルールがあります。

1.批判しない
2.自由に発言する
3.質よりも量を重視する
4.アイディア同士を融合させる

せっかくのアイディアを「予算がないから」「取材が難しいから」などと否定するのではなく、まず受け入れ、そこから数を増やして考えを深めるようにします。制限を設けないようにすることでより多くのアイディアが生まれます。

たくさんアウトプットすることで、インプットすべきこともわかったりします。そのままでは書けない内容も、なにが不足しているかさえ分かれば、自分たちで調べたり、取材や聞き取り調査をもとに記事化することができます。

そして、くどいようですがとにかく大切なのは、「なんの目的でこの広報誌を作るか」という点です。もし議論の末にぶれてきたなと思ったら、目的意識の共有と確認に戻ってください。

【目次】取捨選択をして整理する

アウトプットしたあとは、目次づくりになります。

どんな内容の記事を入れるかについて、取捨選択していきます。

・対象者がすぐにでも欲しがっている情報

・イベントなど適正な時期に告知しなければ意味のないもの

こういった内容を優先してから、残りのスペースを決めていきましょう。記事は次号に回してもいいので、詰め込みすぎずスッキリさせたほうがいいです。あまりに文字が詰まっていると、読みづらくなってしまいそれだけで読む気が失せた・・・という方もいますので。

【執筆】実際に書いていく

目次が決まったら、それに沿って書いていく作業です。ひたすら書きます。

もしスラスラ書けないとしたら、書く前段階である情報収集がきちんとできていないのかもしれません。

自分の良く知っている話や実際に体験したことならスラスラ書けるのに、知っているつもりだっただけのことを文章にしようとすると上手く書けない・・・というのは誰にでもよくある経験だと思います。

書けないと思ったら、そこで悩むのではなく詳しい人にヒアリングするのも一つですし、もっと詳しい人に元原稿を書いてもらってから、それを編集するというのもありです。

知ったかぶりや、内容が薄い話を無理に長ったらしく伸ばすのは一番かっこ悪く、面白くない記事になってしまうので絶対にやめましょう。

【写真】記事内容に合った写真を用意する

記事が出来上がったら、記事の内容に合った写真を準備しましょう。

記事が完全に出来上がってから写真を探すと、時間的にかなりタイトになってしまうこともあるので、テーマが決まったら事前に写真を準備することをオススメします。そして、そのの中から最適なものを選ぶとラクに決まります。

イメージ写真&イラストを使うのもありです。

ネット上に無料や比較的安価で公開されている、イラストACや写真ACがオススメです。

(もし利用する場合は、利用規約をきちんと読んでからご利用ください)

実際の人が写っている場合は、当然ですが許可を得ること。個人が特定できるような顔写真を無断で掲載すると、肖像権の侵害となることがあるので注意が必要です。

また、広報誌だけでなく、インターネットにもPDFなどで掲載するのでしたら、そういったところまできちんと伝えておく・許可をいただくことが必要です。

また、SNSやブログへの転載があるのならそれも必ず。紙媒体だけと思ったのに、ネットにも使われていてびっくりした…とクレームにならないように。顔写真については、色んなお気持ちの方がいる以上、慎重すぎるぐらいの対応をオススメします。

【レイアウト】見やすいレイアウトにする

レイアウトはどれが正解、どれが不正解と一概に言えるものはありません。一つ確実なことは、詰めすぎると見にくいということ。

あとは、読者の年齢などにも合わせた文字サイズにすることをオススメします。

写真中心の記事なのか、文字を読ませたいのかということによってもレイアウトは変わってきます。ページごとに異なるレイアウトにしても構いませんが、カラーやデザインなどで全体の統一感はある程度保てるようにしましょう。

あとは、過去の広報誌のレイアウトを参考にしたり、同業他社の広報誌を見てみたりするのもとても勉強になります。読みやすさを重視して、もし入りきらないと思ったら無理せず、記事の一部を次号へ繰越すなど臨機応変に作りながら決めて行っていただければと思います。

では、ここで広報誌などでよく見るレイアウト8選を簡単にご紹介します。

主だったテーマ(例えば月行事など)が2つほどあり、後は小さく紹介すればいいという場合、(1)のようなレイアウトが使いやすいですよね。また、(2)は新聞形式と呼ばれるもので、小ネタをいくつも紹介したい時などに、見やすくて最適です。(3)も同様の使い方ができます。(4)については、例えばクラブ紹介とか、メンバー紹介といったようにたくさんの写真を使って紹介をしたい時の定番です。

(1)
(2)
(3)
(4)

さて、ここからは少し文章をたくさん掲載したいといった方向けのレイアウトを4つ紹介します。

省スペースにするため写真やイラスト位置をまとめたり、段組みを工夫したりと、文字数が多くても読みにくくならないために気を配っています。例えば院内新聞など、ちょっと長い説明だけど、大切なことだから分かりやすくしっかり載せたい・・・そんな時にぜひ真似してみていただきたいレイアウトです。

(5)
(6)
(7)
(8)

【デザイン】テーマカラー&トーンを決めておく

テーマカラー&トーンを決めておくテーマカラーを決めるとぱっと見たときにわかりやすくなります。

たとえば、マクドナルドといえば、赤と黄色。スタバといえば、緑。auといえば、オレンジ…など商品にテーマカラーを設けているように、広報誌にもテーマカラーがあるといいです。

また、トーンも決めておきましょう。

たとえば、フォントがゴシック系だったのに、次号は明朝体などコロコロ変わると、読む方はストレスに感じます。(基本はゴシック体がオススメ)フォントもどういうフォントを使う、というルールを決めておくとよいと思います。あまり多くのフォントを使うと、デザイン的にも汚くなってしまいます。

テーマやトーンが決まると、意識が統一できてとても分かりやすいです。簡単にできるところなのでぜひやってみましょう。

【校正】神は細部に宿る

広報誌づくりで一番気をつけるべきことというのは、実は誤字脱字です。

何度見ても、誤字脱字というのは見つかるもの・・・。だから、必ず複数の人で見直すということが大切です。

・誤字脱字

・送り仮名や助詞、敬語の使い方などの誤り

・人名の漢字ミス

・イベントの日時など数字や曜日の間違い

それに追加して、意味のわかりにくいところはないか?表現方法をもっとわかりやすくできないか?プライバシーを侵害しているようなところはないか?などをチェックしていきましょう。社外の人で、広報誌に掲載されている内容についてよく知らない人や家族などに一回読んでみて、と頼んでみてもいいと思います。

どんなに内容が良くても誤字脱字があるとそこで読者の集中が切れてしまい、頭に入ってきません。

また、使用している言葉が難しすぎたりする場合も読みたい気持ちが削がれてしまいます。また、せっかく取材をした相手の名前に誤植があったりすると、失礼に当たりその後の人間関係、信頼関係に関わることも。

文責を書いた人ひとりに負わせるのではなく、広報誌に関わる人みんなでチェックする体制にするのが望ましいです。

【印刷】どこで印刷をするか?

いまはネット印刷がおすすめです。

ネットで製本の仕方や部数、紙質などを選択するとすぐに見積ができ、データ入稿して入金すれば綺麗に製本された状態で手元に届くので、広報誌制作の手間を大幅に省くことができます。

有名なところをいくつかご紹介しますと、

プリントパック

https://www.printpac.co.jp/

ラクスル


ラクスルhttps://raksul.com/

グラフィック

グラフィックhttps://www.graphic.co.jp/

…など。たくさんあります。

無料で印刷サンプルを請求できるところもあるため、紙質などを見てから決めてもいいかもしれません。いずれにせよ、コストを比較したりサンプルを見てから余裕をもって発注先を決めるためにも、発行までの日が迫る前に、先に業者の選定を進めておくことをオススメします。

広報誌が閲覧できる参考サイト

インターネット上に作成した広報誌を無料で公開している先もありますので、見てみると参考になります。

マイ広報紙

市区町村の広報誌がネットやスマホで見られるサイト
マイ広報紙https://mykoho.jp/

経済広報センター 広報誌ガイド

企業系の広報誌のリンク集(内容が古いためか、リンク切れもあります)
経済広報センター 広報誌ガイドhttps://www.kkc.or.jp/plaza/kohoshi-G/

全国広報コンクール

地方自治体の広報誌を審査し表彰する、日本広報協会主催のコンクールです。過去の受賞作品をサイトで閲覧することができるのでとても参考になります。
全国広報コンクールhttps://www.koho.or.jp/contest/index.html

また、googleやyahooなどの検索エンジンを使って、「大学広報誌」、「病院広報誌」、「デイサービス広報誌」というようにご欄になりたいキーワード(業種名、サービス名、地域名など)+広報誌で検索をかけると、ネット上に公開されている広報誌を見つけることができます。

広報誌のテンプレートを提供しているサイト

Microsoft Officeテンプレート

PTAの広報誌テンプレートだけでなく、チラシや旅のしおりのテンプレートなども無料で掲載されており、見ているだけでも楽しいサイトです。

Microsoft Officeテンプレートhttps://www.microsoft.com/ja-jp/office/pipc

パワポン byアスクル

オフィス用品やネット印刷を扱うアスクルが提供している、無料でダウンロードして、パワーポイントで利用できるテンプレート集です。

パワポン byアスクルhttps://ppon.askul.co.jp/

PIXTA

画像や動画の素材を提供しているPIXTAでは、簡単に作れるニュースレター・会報誌のテンプレートを提供しています。こちらはPowerPoint形式のみです。ある程度決まったパターンにはなってしまいますが、写真や文章を入れ込むだけで手軽に広報誌を作りたいという方には便利なサイトだと思います。

PIXTAhttps://pixta.jp/templates/category/4

チラシテンプレートセンター

こちらは当社が提供しているA4両面タイプの広報誌(ニュースレター)のテンプレートになります。税込5,800円と有料ですが、PowerPointもしくはillustratorの2形式あり、ご自分で写真や文章を入れて簡単に編集することができます。読者の方にしっかり読んでいただけるように計算しつくされた構成で、サンプル文章まですべて入っているので、初めての広報誌づくりでイメージが沸かない・・・という方や、手軽に、でもきちんとした印象の広報誌を作りたい、という方にご利用いただいているようです。

チラシテンプレートセンターhttps://www.chirashi-template.jp/newsletter/

まとめ

長くなりましたが、ここまで読んで下さった方は、広報誌に何らかの想いを抱いているからかと思います。その想いは解決できましたか?

  • 「広報誌を作ろうか迷っている」
  • 「自分が広報誌の担当者に急に任命されて、不安」
  • 「せっかくの広報誌づくりなので、良いものを作りたい」
  • 「広報誌がマンネリ化してきたので、何とかしたい」

ここまで見てきたように、広報誌づくりは一筋縄では行かないことがたくさんあります。

面倒な手作業、意見の衝突、迫りくる〆切ー。

「広報誌づくりをする意味ってあるのかな・・・?」

時にはそんな気持ちになる担当者の方も多いのではないかと思います。

一つだけ確かなのは、その広報誌に意味を持たせることができるかは、すべて担当者次第だということです。

それでもあなたは広報誌を作りますか?

広報誌というのはチラシとは全く性質の異なるものです。

売り込みをするのではなく、読者が求めている情報を真摯に提供するだけ。まるで片思いの相手にひたすら貢いでいるような状態ですよね(笑)

そのため効果測定が難しく、広報誌を発行したことが即イメージアップやサービスの利用促進に直結したか?と言われると、なんとも答えがたい部分があると思います。ですが、コンセプトを固めて充実した内容の広報誌を世の中に発信し続けることで、着実に成果を上げることができます。

まずは“広報誌の力”、そして担当者として選ばれた“あなた自身の力”を信じてみませんか?

記憶に残る、唯一無二の広報誌をあなた自身の手で作り上げることが出来た時、何物にも代えがたい充実感を得られることは間違いありません。

あなたの広報誌作りを心から応援しています。

 


【レポート】配るだけで2,400万円売り上げたチラシDMに学ぶ2つのルール

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